ユニークなファサードを持つ住宅3選

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白い箱の家(White Box), 小野明一級建築士事務所 株式会社小野コーポレーション 小野明一級建築士事務所 株式会社小野コーポレーション
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ファサードはその住宅の顔とも言えます。建築家はクライアントから寄せられる様々な要望を解釈し、建物という具体的な”形”にします。目を引く個性的なファサードにも全て理由があるのです。今回は日本の建築例からユニークな”顔”を持つ住宅を3軒ご紹介します!

壁のようなのファサード「HAUS-WAVE」

こちらは兵庫県神戸市を拠点に活動する一級建築士事務所hausが手掛けた住宅。ファサードはなんとちょうど立ち上がった波のようなカーブを描いています!一体なぜでしょうか。敷地が古くからの住宅密集地にあるとのことで、まず思い浮かぶのはプライバシー保護のためですが、それだけならカーブをつける理由にはなりません。実はこの住宅は三方を近隣住宅に囲まれており、唯一道路に開かれているのが北側なのです。もっとも日当りの悪い北方向で、クライアントからの「採光と通風、そしてプライバシーの確保」という要求を形にするため、建築家はリビングと道路の間に背の高い反射板のような壁を建てたのです。

「HAUS-WAVE」

太陽に向かって反る形になっているそれは、あらゆる角度からの光を拾って室内へと反射させ、北向きでありながら光の射す明るいリビングを実現させたのです。そしてその壁は近隣住宅からの視線を遮ってプライバシーの確保にもなります。目から鱗のアイデアに脱帽ですね。

白い箱の家「White Box」

岡山県に拠点をおき活動する小野明一級建築士事務所が建てた住宅は、その名前の通り真っ白な箱のような外観です。正面には窓すらなく、そこにあるのはエントランスのみ。その扉から内側を伺い知ることも不可能で一見、ミニマルで無機質な印象を与えます。こうした外観になった理由は、西側が大きな道路に面した敷地のため。この道路は交通量が多いので様々な問題が予想されました。自動車による騒音や排気ガス、通行人からの視線とプライバシー、さらには晒される強い西日… 。これらを避けるため、このような閉じられたデザインとなったのです。

「White Box」

しかしいったん中へ入ると、檜無垢材の床や白木の力強い登り梁など木材を多用したナチュラルで心地の良い空間となっているのです。広い芝生の中庭から吹く風は、庭とのレベル差をできるだけなくしたというリビングルームへ、そして吹き抜けに設けられた開口部へと抜け、閉じられた表情だった外観からは予想できないほど通気性の良い、自然を感じることのできる室内となっています。このようなギャップもまた魅力ですね!

迫力のあるファサード「奥谷の家」

こちらのなんとも迫力のあるファサードを持つ住宅は、島根県を拠点に活動する白根博紀建築設計事務所が手掛けたもの。コンクリートの外壁はそれだけでも力強い印象を与えますが、住居部分を大きく超えて造られたこのファサードは圧倒的な存在感。

「奥谷の家」

ファサードがこのような形になった理由とは、実は西日対策のため。敷地西側に河川と高校のグラウンドがあるので目の前を遮るものはなく開放感を感じることができます。開口部を限定しないで西日を遮るため、角度と位置を綿密に計算された上で造られたファサードだったのですね。

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